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利根川水運が育んだ醸造業町の繁栄の歴史を知る
千葉県は醤油などの醸造業も盛んです。関東における醤油の二大醸造地の一つである野田や本みりんの原型である白みりんの発祥地として知られる流山など、利根川流域を主として、古くから醸造業が盛んに営まれてきました。ではなぜ利根川流域で醸造業が栄えたのでしょうか。本コースでは大都市と生産地を結ぶ利根川水系の舟運が育んだ醸造業の歴史を学び、それによって栄えた町、野田や流山の繁栄の軌跡を感じてみましょう。
【ポイント】
★江戸という一大消費地の成立とともに、醤油や酒などの生活物資の需要が高まりました。温暖で湿度が高い千葉は原料の栽培や醸造に適しているため、江戸時代から醤油の醸造が行われるようになりました。また「利根川の東遷」により、水運の要地となったことも要因の一つです。野田の河岸で朝方に積み出された醤油は、高瀬船で夕方には江戸の問屋河岸に着き、醤油問屋に納めることができたのです。
★野田では、当時、高梨家と分家の茂木家の2つが本格的な醤油醸造を始めました。野田市にある上花輪歴史館は、高梨家の旧宅を利用したもので、館内には野田の醤油にかかわる資料が展示されています。
★野田市立博物館(令和4年9月30日から令和5年3月31日まで休館中)には、幕府御両丸御用達立札(看板)や高瀬舟の模型が展示されています。
★野田市の中心部にある興風会館は両家そして野田の隆盛を象徴する大型建築です。ロマネスクを加味した近世復興式の本建築は竣工当時、千葉県庁に次ぐ大建築であったといわれ、1997年には国の登録有形文化財に登録されています。
★流山のみりんは、1814年に酒造家の堀切紋次郎によって醸造が始まり、当時は甘い飲用酒として販売されていました。当時の有力なみりん醸造家であった秋元双樹(俳号)は小林一茶の後援者としても知られ、この交流を記念し設立された一茶双樹記念館では、みりん関係の資料等を見ることができます。
★このほか流山の町には、名産の白みりんを輸送する町民鉄道として1916年に開業した流鉄流山線や、みりん工場の壁を利用して生まれた、まちなかミュージアム、みりんの製造について学べる流山市郷土資料館など、みりんの生産地を感じさせる見どころが多くあります。
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千葉県立関宿城博物館
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上花輪歴史館
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興風会館
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一茶双樹記念館
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流山市立博物館
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流山本町まちなかミュージアム

千葉県立関宿城博物館
「河川とそれにかかわる産業」をテーマに、河川改修や水運の歴史、流域の人々と川との関わりについて紹介しています。また、関宿城や関宿藩の歴史についても併せて展示・紹介しています。
※施設全体が対象となるよう、広範囲にGPSを設定しております。
有料施設の場合には入口手前からポイントを取得できます。


上花輪歴史館
上花輪歴史館は、醤油醸造を家業としていた高梨兵左衛門家が保存してきた歴史的価値の高い居宅・庭園などと、収蔵していた生活用具・醸造用具等を一般公開し、郷土の歴史と文化を知って頂くために、平成6年に開設されました。
※施設全体が対象となるよう、広範囲にGPSを設定しております。
有料施設の場合には入口手前からポイントを取得できます。


興風会館
野田の醤油醸造の経営者たちが、地域社会への貢献のために設立した興風会の活動拠点として、昭和4年に建設されました。ロマネスクを加味した近世復興式の建物で国登録有形文化財です。
※施設全体が対象となるよう、広範囲にGPSを設定しております。
有料施設の場合には入口手前からポイントを取得できます。


一茶双樹記念館
俳人小林一茶と一茶を経済的に支援したみりん醸造家秋元三左衛門(俳号:双樹)所縁の地。当時を再現した建物や日本庭園は風情があり、「双樹亭」や「一茶庵」では、句会や茶会などに利用されています。
※施設全体が対象となるよう、広範囲にGPSを設定しております。
有料施設の場合には入口手前からポイントを取得できます。


流山市立博物館
流山市立博物館は、歴史や民俗に関する資料や流山発祥の白みりんに関連する資料など約1,000点が展示されています。
※施設全体が対象となるよう、広範囲にGPSを設定しております。
有料施設の場合には入口手前からポイントを取得できます。


流山本町まちなかミュージアム
流山市の特産品である「白みりん」が誕生200周年を迎えたことを記念し、流山キッコーマン株式会社の壁面に白みりんに関する歴史的な資料を展示しています。
※ミュージアム前でポイントが取得できます。

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