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千葉で生まれた掘削技術の才 房総伝統の農業技術を学ぶ

近年人気の観光スポットとなっている君津市の濃溝の滝。この滝は、実はかつて水田開発のためにトンネルを掘った「川廻し」の跡なんです。上総地方では、新田開発や水利のため、ほかにも「二五穴」や「上総掘り」というユニークな技術や設備が開発されました。本コースではこれらにゆかりのある場所を訪ねて、上総地方に密接に結びついた農業技術を学びましょう。

【ポイント】
★県下でも有数の大きな川が流れる上総地方ですが、谷が深いため、その水を有効利用するには技術の開発が必要でした。江戸時代から明治時代にかけて、蛇行する河川の途中をトンネルでつないで流れを変え、古い流路を水田化する「川廻し」が行われていました。濃溝の滝や大多喜町の遠見の滝や弘文洞跡は、川廻しによって作られたトンネル遺構です。

★江戸時代の終わり頃から明治時代にかけては、房総丘陵の各地で用水路の幹線部分を幅二尺、高さ五尺のトンネルで構成する用水路「二五穴」がつくられました。農溝の滝がある小櫃川の流域では、現在でも使われている二五穴が複数見られます。

★「上総掘り」は、小糸川や小櫃川の流域で文政年間(1818〜1830年)に開発され、農業用水や飲料水の確保に利用されました。明治時代中期には、人力だけで200間(360m)以上の掘削が可能になっていました。袖ヶ浦市郷土博物館は、上総掘りの展示と、屋外に原寸大のやぐらがあり、その仕組みを学ぶことができます。また、大多喜町では、水だけでなく天然ガスの採掘にも上総掘りが用いられました。

★このほか、市原湖畔美術館には、上総特有の谷が深い川から農業用水を汲み上げるために発明され、当地に広まった「藤原式揚水機」を模したオブジェの展望塔があります。

★全国に広まった上総掘りは、1955年頃からのボーリングマシンの進出で、一時は技術が途絶えかけました。しかし現在では、人力だけで地下深く掘ることができる技術が求められ、水不足等に悩む発展途上国への技術指導が行われています。また、現地の状況に合わせてさらに発展しています。

  • 清水渓流広場(濃溝の滝・亀岩の洞窟)

  • 養老渓谷観光センター山の駅養老渓谷喜楽里

  • 向山共栄トンネル 弘文洞跡

  • 天然ガス記念館

  • 市原湖畔美術館

  • 袖ケ浦市郷土博物館

かずさ・臨海エリア

清水渓流広場(濃溝の滝・亀岩の洞窟)

江戸時代に水田耕作のために造られた洞窟といわれています。時期により光が水面に反射して、ハート形に見えると話題になっています。
※崩落の危険がある一部の区域については、立入禁止となっておりますのでご注意ください。
※広場全域でポイントが取得できます。

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南房総エリア

養老渓谷観光センター山の駅養老渓谷喜楽里

養老渓谷地域の中間に位置する、道の駅に準じた形の観光拠点です。
トイレ休憩・お食事・お土産品販売などにご利用ください。
※施設全体が対象となるよう、広範囲にGPSを設定しております。
 有料施設の場合には入口手前からポイントを取得できます。

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南房総エリア

向山共栄トンネル 弘文洞跡

全長110mの素掘りのトンネルです。上段の古いトンネルの下に、あとから新しいトンネルが掘られたため、二層構造になっています。

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南房総エリア

天然ガス記念館

大多喜は水溶性天然ガスが千葉県で初めて発見された場所です。館内のパネル、ジオラマ、模型、最新ガス機器、DVDなどの映像によって天然ガスの歴史や特徴、生活の中で活躍する天然ガスについて知ることができます。
※施設全体が対象となるよう、広範囲にGPSを設定しております。
 有料施設の場合には入口手前からポイントを取得できます。

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かずさ・臨海エリア

市原湖畔美術館

現代アートを中心とした企画展、体験型ワークショップも多数実施しており、アートを身近に体験できます。
※施設全体が対象となるよう、広範囲にGPSを設定しております。
 有料施設の場合には入口手前からポイントを取得できます。

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かずさ・臨海エリア

袖ケ浦市郷土博物館

たくさんのジオラマを使って、旧石器時代から近現代にいたる長い郷土の歴史をわかりやすく解説しています。
※施設全体が対象となるよう、広範囲にGPSを設定しております。
 有料施設の場合には入口手前からポイントを取得できます。

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